MESSAGE

世界に誇れる製品を目指して
無限のチャレンジ

企画開発部

栗原 保志

芸術学部 デザイン学科 卒業

のイメージ写真

独創的な山田照明オリジナルデザインの追求

計画設計担当は、照明をデザインするという仕事をしています。照明のデザインには照明器具の「形のデザイン」と照明の「光のデザイン」という二つの意味がありますが、一人のデザイナーが両方のデザインを行うという点が当社の大きな特徴です。 照明器具の形を考えながら、どのように光るかを考え、更には空間における光の明暗が人々の生活や行動にどのような影響を及ぼすかまで考えるという途方もない作業になることもあります。
良い照明デザインを作り上げるには、デザインはもちろん、建築、インテリア、更には光学的な技術知識等の様々な知識が求められますが、近年ではLED照明への切り替えが進み、これまで考えた事もなかった電子的な知識も必要とされています。Z-Lightというデスク照明の製作に関わった時、LEDの可能性を追求する中で新たな機能を得られることに気付き、器具デザインの他に光の発光部分も工夫できないかと考え、半年にも亘る様々な模索と試行錯誤を重ね、LED基板の設計やプログラムデザインにまで関わり光を青から白、そしてオレンジへと調光させるシステムを完成させることができました。
当社では、自由に様々なチャレンジが許される一方で大変な努力と責任も伴いますが、照明に関するデザインを無限に追求できることは、当社デザイン業務の醍醐味と言えます。

点灯の瞬間は最高のやりがい

照明デザインは点灯するまで完成とは言えません。時間や労力をかけても最後の点灯の瞬間には予想外の結果を生む場合も少なくありません。「森ミュージアム」美術館のライトアップの仕事では、1年以上にも亘る打合せとPC作業に明け暮れ、様々な人と関わって、時にはぶつかりながら、ついに最後の点灯の瞬間に立ち会いうことができました。
長い期間に積み重ねた検証や実験結果から自信はあったものの、実際に目にしていない不安も入り混じる複雑な思いで点灯の瞬間を迎えましたが、自分の想像以上の効果で光輝く建物が出現し、これまでの苦労を吹っ飛んでしまう深い感動を覚えました。この仕事に就いて、かれこれ十数年になりますが、未だに点灯の瞬間を完全に予想する事ができません。こんな照明デザインの難しさと奥深さに面白さを感じています。

会社を越えた素晴らしい仲間たちとのコラボレーション

照明デザインの仕事は当社だけで作り上げることは出来ず、様々な業種の人達の手助けがあってこそ始めて完成するものです。他分野のデザイナー、構造設計者、素材メーカー、加工職人、電子技術者など、会社が異なる様々な業種の人たちとのコミュニケーションが非常に重要であり、全員と「人に誇れるような良い結果を残す」という気持ちを共有することが一番大切なことです。
Z-Lightというデスク照明器具のデザインを手掛けた時のことですが、世の中にこれまで存在しない曲面の形を作る為にアクリルを加工する職人を訪ねたことがあります。当社の要求するアクリル加工の形状が大変に難しく最初は非協力的な態度でしたが、アクリル板が光輝いた時に素晴らしい照明器具に変身することを必死で説明し、少しずつ胸襟を開いてくれるようになり、最後には積極的に試作にもチャレンジしてくれた結果、「ノーリス」という商品名でGマークも取得し世間で注目されるヒット商品が生まれました。
「良い仕事に対する思い」は会社が異なっても通じ合うことが出来ますし、大きな仕事になればなるほどより多く人と関わりますが、会社の壁を越えて大きな感動を共有できるような仕事を今後もして行きたいと考えています